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白狼「水よ意のままに従え...はっ!!」
白狼は村長と同じように片手を目の前の女と男に向かって突き出し、村長とは少し違った言葉を発した。
ザザァ...
ザパァン!!
すると、二人の真横から垂直に勢いよく大量の水が押し寄せ、二人はすぐ側にあった木に叩きつけけられた。
女「やったわね!!」
男「えぇ度胸やなぁ坊。」
二人は大したダメージを受けなかったのか、すぐに自分の武器を手に構えて白狼にじわじわとゆっくり迫った。
白狼「水刃乱舞!!」
白狼は再び手を翳し、今度は無数の水で出来た刃を二人に向けて放った。
ドスッ!ドスッ!
ドスッ!ドスッ!ドスッ!
二人はそれぞれ武器で刃を凪払おうとしたが、水で出来た刃は物質をすり抜けて次々と容赦なく二人の体を貫く。
女「くっ...!やったわね?」
男「えぇで、こっからがお楽しみや。」
二人は水の刃を受けたものの後は全て交わした為、まだ十分戦えるほどの力が残っているようだ。
女「坊や、そろそろ皆の所に逝く時間だよっ!」
女がそう言って大鎌を振り回し、白狼に向かって振り下ろそうとした。
白狼「....っ!!」
女の大鎌はまるで重力など関係ないかのごとく一瞬で、とてつもない速さと共に白狼に襲いかかった。
あまりにも大鎌の動きが速すぎて反応すら出来ない白狼が、迫り来る死を予感したその時....
ガキィン!!
白狼「あっ...!」
白狼は迫り来る大鎌と自分の間に割って入り、それを食い止める赤い炎を垣間見た。
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