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ガタガタ…
軽快な機械音が部屋に響き、止まった。
チョキ…チョキ……
ハサミで余った糸を切りながら、雫は深く息を吐く。
「…できたぁ♪」
雫が嬉しそうに話せば、前でその様子を見ていた新は目を輝かせながら言った。
「すごいね。…あっという間だった!
笹木さんに頼んでよかったよ♪」
顔を綻ばせて喜ぶ新に、雫は顔を赤くした。
「…大袈裟だよ。」
そう言ったが、新は首を横に振る。
「そんなことないっ!
俺なんて裁縫とか、からっきし駄目だし……
これも才能だよなっ♪」
ニカッと笑いながら言う新を見て、雫もクスクス笑っていた。
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