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3時間前
焦点のイカれたマリアがいつものようにセイの家へ向かうと、セイは家にいなかった。他の人間は、溢れんばかりいたのだが。
「せいちゃんどこ行っちゃったんだろう」
マリアはその場に立ち尽くした。すると携帯のバイブがマリアのスカートのポケットの中で長いこと揺れ続けているのがわかった。見ると、知らない番号からの電話だった。
「もひもひ、まりあたんです」
「マリアさん、あんたの大好きな鈴原くんはこちらで身柄を拘束してます、助けたかったらここまでおいで」
マリアは電話の男から居場所を聞き出し、何も考えずすぐにその場に向かった。
そこは、この間とはまた違った廃れたアパートだった。マリアは迷わず指定の部屋のドアを開けると、そこには電話の男と思われる人物がいた。
マリアは彼を見て驚いた。彼はセイの家に集っている人間の一人であり、マリアがセイの家に現れるたびマリアを口説いて仕方なかった。しかしマリアはお構い無しに無視していた。
「あり、なんできみがここにいるのかな」
「ふふふ、鈴原の身柄を拘束したのは俺だからだよ」
「せいちゃんはどこ」
「まあまあ、立ち話も何だから中におはいり」
男は無理矢理マリアを中に入れた。男はしっかり鍵を掛けた。
「あの、せいつんに会わせるなり」
「ほら、そこにいるよ」
マリアが中の方に入って行くと、手錠に繋がれたセイがいた。セイは口元に笑みを浮かべて訳のわからない言葉を並べ続けていた。男が言った。
「こいつのケンカの弱さ異常。シャブただでやるって言ったらへらへらついてくるし」
「せいちゃん、今助けてあげる」
マリアはセイのもとへかけより、手錠を外そうとしたが、鍵がなくては外れるはずがなかった。男は言った。
「無理無理!あははー!」
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