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「そうかな」 「ねえねえ鈴原、やってもいい?」 「いんじゃない?」 マリアは、意味がわからなかった。男はマリアに近寄ってくる。マリアの両腕をつかみ、床に倒し、マリアは身動きがとれなくなった。 「せいちゃん!」 セイは立ち上がり、タンスの方に行き、何か探しているようであった。マリアが叫び続けるのを、まるで聞こえていなく、まったくの他人のように無関心であった。マリアの抵抗もむなしく、男におさえつけられた腕はびくともしなかった。 「せいちゃん!助けて!せいちゃん!」 マリアはもがきながらセイの方になんとか目をやると、セイは自分の腕に、注射器を刺し、快楽の表情を浮かべていた。その目は、人間のものとは思えなかった。 「せいちゃん!何やってるの!?せいちゃん!」 「静かにして」 男は、マリアを黙らせるため、マリアの顔をぶん殴った。マリアは驚きのあまり、言葉を失ってしまった。 やがて、新しい男が2、3人、部屋に入ってきた。マリアは、彼らに助けを求めた。 「んーっ、んーっ、んー」 マリアは、男に口を塞がれていたために、喋ることができなかった。すると新しく入ってきた男たちは言った。 「お、女おそってんの!おれも入れて」 『!!』 マリアは、絶望にかられた。マリアは最初は抵抗していたが、4、5人の男の力を前に、マリアがかなうはずもなかったので、マリアは諦め、されるがままになった。セイは注射を打ち続けていた。 事が終わると、男たちは、一服し、今日はなんかしらないけどラッキーだった、などと言った。 『…』 マリアは絶望の中だったが、悔しさも込み上げていた。自分はただの女であり、力もなく弱く、セイを助けることもできない。そう思っていた。 『悔しいよ、悔しいよ、悔しいよ!』 マリアは力ずくでセイを助け出すのは不可能に近いことを悟った。
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