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マリアは街に出て、中年男性に声を掛け、ホテルに行き、色んな格好をしたり、中年男性をスカートの中に入れたりしていた。
すると中年男性から2万円が手渡された。
それを何度か繰り返し、10万円が貯まった。
マリアはそれをすぐさまセイの家へ持って行った。
セイはマリアを抱き締めて言った。
「ありがっと、まにあたん。いい女らね、まぬあたんは。いいお、今日から、おれのかのじょね」
「せいちゃん、しゃべり方変だよ」
「へんならい、へんない」
「いみふだよ、せいちゃん」
そう言うと、せいは注射器を取り出した。
「まねあたんも、やな」
マリアは唾を飲み込んだ。
『せいちゃんを助けられないんなら、せめて一緒の世界を見ていたい』
マリアはセイから、注射器を奪い取り、自ら腕にさした。
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