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ここはある山の中
道という道が無く、かなり険しい。
地元の人でもこの山に出入りする人はいないらしい。
だが、その道には山頂に向かって足跡がついていた。
そして周りからは動物とは思えない呻き声が聞こえる。
そこにザッザッと歩くような音が聞こえてきた。
どうやら山頂から下りてきたようだ。
その人物は見た目からして20代後半の女性で、右手には武器らしきもの、そして左手にはアタッシュケースを持っていた。
その女性は山頂を振り向くとクスッと笑い呟いた。
「ここまで成功するとわね……」
女性はそう言うとアタッシュケースから何かの薬品のようなものを取り出した。
「これがどんな反応を起こすのかしら?
ウフフッ、楽しみだわ!」
女性が薬品をしまうところで横の茂みから魔物が飛び出してきた。
だがその魔物は女性に触れる前に消え去った。
「……バカね……
力の差も分からないなんて……」
女性は冷めたような口調で言うとその場を後にした。
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