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「笑うなんて余裕ですね。『地より呼びし水蛇の群-ガイザー-』」
シュウ先輩が唱えると地面から凄い勢いで水が噴き出した。いや、それにしても煉瓦を突破るって…。
「凄~い!噴水みたいで綺麗だね~」
「シェイラ、今和みはいりませんの。それにしてもなんて威力…」
でも相手はあっさり避けてる。
空中で水は分散し、雨の様に降り注いだ。
「良いんですか、避けるだけで。『氷霊より与えられしは瞬間の絶望試練-ヒャウラ・コチカレタ-』」
広場が一瞬で…凍った。いや、広場だけじゃない。さっきのシュウ先輩の魔法によって濡れたモノ全てが。
「メイ先輩は無事なのか?巻き込まれたんじゃ…」
「ピンピンしてますわアレン。恐らく言霊破棄で障壁を張ったのではないかしら」
確かにメイ先輩は濡れてすらいない。いつの間に?
「ボーリックさん、無事なんでしょ?今なら霜焼け程度で済んでるはずですから、とっとと帰ってお仲間を治療してあげてください」
ボーリック?さっきの5年生の事かな。今の言葉が勘に触ったらしく、ボーリックさんはわなわなと震えている。
「舐めるなよシュウ!メイ!第一お前ら相手にたった10人で来ると思ってるのか!出て来い、全員集合!」
掛け声と共に更に10人出て来た。部員多いなぁ、ウチと比べて。
「凍ってる奴や怪我してる奴を治してやれ」
え!?治療とかセッコ!
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