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魔法により沈下した地面のせいで、倒れているはずのメイ先輩の様子が分らない。
「メイ!大丈夫か!?…気絶してるだけか…ボーリックさん、許しませんよ!『風神よその御霊のままに荒れ狂いその鬱憤を解放せよ-ビュ…』」
「させるか!」
ボーリック先輩の蹴りがシュウ先輩の鳩尾に入る。
「ぐ…」
「怒って周りが見えなくなる所は相変わらずだな。…ったく、手間取らせやがって。お前ら、シュウは俺が運ぶからメイを頼む。念の為チェイン唱えとけ」
「ふ…ざけるな…まだ…戦え…グフ!」
「ウッセェんだよ黙っとけ」
ボーリックさんの右ストレートがシュウ先輩の腹に入ると、先輩は低いうなり声をあげぐったりとしてしまった。どうやらシュウ先輩は気絶してしまった様だ。それにしても満身創痍のシュウ先輩を更に殴るなんて…
許せない!
「おい!シュウ先輩とメイ先輩を置いていけ!」
無意識に部室を飛び出していた。理性じゃなく本能レベルでこいつらを許せない!
「ネクセ!?あなた何をやっていますの!」
「このまま先輩達を黙って連れて行かせる様な者はシェドー家にはいない!」
「よく言ったネクセ!ウェナルド家の男にもそんな奴はいない!」
「アレン、ウェナルド家の女にもその様な人間はいなくてよ!」
「私も違~う!」
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