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…んん…。ここはどこだ…
「気が付いた様ですね、ここは医務室。他の人達は別の部屋に居ます。意識は戻ってますよ」
良かった…。ところで…誰だこの人?見た目30代で痩せ型。丸眼鏡を掛け、茶色い髪をマッシュルームカットにしている。
「何で僕は倒れたんですか。てか、あなたはどちら様で…」
「ハハ!申し遅れました。【ジェイド・アンセフト】、第10魔法研究部の顧問です。担当科目は白兵術。君は心力を急に使いすぎたから倒れたんですよ」
この体型で白兵術なんだ。
「あれ?でも僕魔法使ってませんよ」
「覚えて無いのですか…。カッとすると記憶が飛ぶそうだから恐らくそれでしょう。詳しくはメイ君に聞きました、実は………」
驚愕した。僕がボーリック先輩を操り、何人かを入院させたらしい。
「僕が…怪我をさせた…」
「怪我の程度は軽いらしいですね。ボーリック君が必死に抵抗したからでしょう。彼もいささか強引でしたし、ここは両成敗という事で良いでしょう」
ホッ…。軽いのか。良かった。
「ところで君はうちの部員らしいですが、名前は?」
「ネクセ・シェドー、1年生です。」
「シェドー!?き、君の父の名は!?」
どうしたんだろ、こんなに慌てて。
「【ティガー・シェドー】ですけど…」
「そうですか!君はタイガー先輩の息子ですか!」
タイガー?
「父の事を知ってるんですか」
「はい。彼は志願兵でありながら反則的な強さでした。あれは14年前…」
どうやら昔話が始まる様だ。
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