入学

4/6
前へ
/337ページ
次へ
教室に着いたけど… 「ここってどう見ても図書室だよな」 「そうだよね。それにしても散らかってるなぁ」 周りもザワザワ言い始めてる。まぁ、予定の時間になっても担任が来ないからだけど。 「あの~、済みません」 不意に誰かに声を掛けられた。 細身で僕と同じくらいの身長のその人は、腰まで真っ直ぐに伸びた赤髪に、クリクリした目。うん、可愛い系だ。 「何かご用でしょうか」 素晴らしい程に輝かしい笑顔を向けるアレン、なんか僕の時とは態度違うな。 「話す人がいなくて…ご迷惑で無ければお話しませんか~」 「良いよ。じゃあ今から友達ね。敬語とか堅苦しいから無しにしよう。俺の名前はアーレント・ウェナルド、アレンで良いよ」 出会ってから数秒でこの馴々しさ。 うん、アレンといると退屈しなさそうだな。 「僕の名前はネクセ・シェドー。宜しくね」 「私は【シェイラ・マルクスフル】。周りからはとろいって言われるけど宜しくね~」 そんな軽い雑談を交わしていると、何やら奥の方から人がやって来た。 「いや、遅れてすまない。本を読んでいたら夢中になってしまってね。私がA組の監視官を勤める【ブーク】だ。趣味は読書。ちなみにこの部屋の本は全部私ので、図書館は別にある」
/337ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4077人が本棚に入れています
本棚に追加