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教室に着いたけど…
「ここってどう見ても図書室だよな」
「そうだよね。それにしても散らかってるなぁ」
周りもザワザワ言い始めてる。まぁ、予定の時間になっても担任が来ないからだけど。
「あの~、済みません」
不意に誰かに声を掛けられた。
細身で僕と同じくらいの身長のその人は、腰まで真っ直ぐに伸びた赤髪に、クリクリした目。うん、可愛い系だ。
「何かご用でしょうか」
素晴らしい程に輝かしい笑顔を向けるアレン、なんか僕の時とは態度違うな。
「話す人がいなくて…ご迷惑で無ければお話しませんか~」
「良いよ。じゃあ今から友達ね。敬語とか堅苦しいから無しにしよう。俺の名前はアーレント・ウェナルド、アレンで良いよ」
出会ってから数秒でこの馴々しさ。
うん、アレンといると退屈しなさそうだな。
「僕の名前はネクセ・シェドー。宜しくね」
「私は【シェイラ・マルクスフル】。周りからはとろいって言われるけど宜しくね~」
そんな軽い雑談を交わしていると、何やら奥の方から人がやって来た。
「いや、遅れてすまない。本を読んでいたら夢中になってしまってね。私がA組の監視官を勤める【ブーク】だ。趣味は読書。ちなみにこの部屋の本は全部私ので、図書館は別にある」
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