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「教室は毎時間毎に移動だから気をつけろよ。もう少ししたら寮監督が来るから、その人に寮まで案内してもらってくれ」
「私ならもういます。皆さん御機嫌よう、名前は…別にいいですね、A組の寮監督で伝わりますから」
あの人、僕らが来た時には既にいたな。見た目は…名前がいいならどうでもいいよね。取敢えず女の人。
「その後は自由行動だ、詳しくはWeb…じゃなくてプリントで。以上、解散」
Web?何それ。それより解散しちゃまずいでしょ。
「では、見ていてください。注意すべき点は二つです。ノックは素早く5回、それと行き先を告げる、判りましたね?(コンコンコンコンコン)『希望の寮へ』」
寮監督がこの部屋の唯一のドアを開くと、入って来た時とは違う世界が広がっていた。これが、魔法か…
「一方通行、つまり寮にしか通じてませんからご注意を。この広い学園で遅刻しないように授業に参加する、これがある意味一番最初の試練でしょうね」
「ネクセ君~。今更だけどさ、魔法って便利だよね~」
「だよね、あそこで明日から授業受けるんだよね…」
後ろを振り向けば、どでかい塔を中心とした古めかしくも威厳のある城。
「流石に俺の実家よりデカいな」
当たり前だ。
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