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「…私…私、ね…」
「うん」
「リルと付き合ってて楽しかった。みんなは、デートも滅多にしないくせにとか…あんまり喋らないくせにとか言って別れたほうがいいって言ってたけど。私は楽しかったの」
「うん」
「そばにいなくてもね、ずっと一番はリルだったから」
「うん」
「だから、ありがとう」
きっと俺は泣いてる
みっともないぐらい泣いてる。だからユラは俺の頬に手を当てて微笑んでくれるんだ。優しい目で、笑ってくれるんだ。
「…ユラ…」
「何?」
「生まれ変わっても…会おう…会う約束しよう」
周りに響く破壊音
ふと見るとマンションが崩れていた。緩過ぎる地盤に耐えられなくなったのだろうか。
「しない」
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