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「持ってたかなぁ～…」
そう言うと由加子は自分の席へ行く。
うちもその後を追い、由加子が机の中を探してる間、ドキドキしながらそれを見ていた。
そして…
「ごめん…やっぱないわ」
一気に自分の顔色が真っ青になった。
「どうしよう…」
「双葉は？」
「持ってないって…」
今にも泣きそうな顔で首を横に振った。
「5組には行ったん？」
「えっ！5組！？」
今度は顔色が青から赤へと変わる。
まるでリトマス紙みたいに。
その様子を見て由加子が
「借りたらええやん。翔から♪」
…と、ニヤニヤしながら言う。
「…教室戻るわ」
うちは顔が赤くなったまま1組から出て行った。
振り返ると由加子はまだうちの方を見ながら笑っていた。
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