沙紀 side

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「あんまり喋れんかったぁ…」 「は?」 「…碧川と緊張して喋れんかったぁ」 「えっ、いつ!?」 双葉はめっちゃ興奮しながらうちの肩を掴んで揺さぶって来た。 「さ、さっ…き…って揺らしすぎやし!!」 「あ、ごめん。それでカッコイイとか言ってたんやなぁ。てっきり何か妄想でもしてんのかと思ってたわ。」 「そんなんせえへんわ!(多分)」 「まぁ、会えただけでもよかったやん♪」 そう言うとうちの肩をポンッと軽く叩いた。 「うん…でも、もう少し喋りたかったなぁ~」 さっきの事を思い出しながら、廊下の窓から空を見上げる。 雲ひとつない…キレイな青空だけがそこにあった。
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