質問を止めて下さい!

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那須野を窓際に呼んでカーテンを開く。お隣、お向かいさんってわけじゃねぇけど、この辺りで1番敷地が広く、立派な建物をしてるのが那衣んち。 俺自身、ガキの頃から何度もお邪魔させてもらってるし、近所で木野家を知らない人間はまずいない。 外車が走れば葉月さん。庭先でバーベキューパーティをするのも木野家くらいだし、家族全員が美形……ってことも、近所じゃ有名だ。 「……ホントに小さい頃から近くにいたんだ……幼稚園からずっと一緒?」 「もっと前」 「……?」 「産まれた病院も一緒なんだよ。那衣が先に生まれて、保育器も隣だったんだ」 「……凄い。当時の写真とかないの? 見てみたい!」 「……えー」 ……さては、コイツ。勉強する気ねぇな。 アルバムを与えた後は1人で勉強に集中しようと、渋々押し入れからアルバムを引っ張り出す。 写真の中にはヤツのプライベートが写し出されてるけど……ま、べつに那須野ならいいか。 「産まれた時から高校入学まで計8冊。あとはご自由にドウゾ」 数学のノートを開いていざ自習……しようとした途端、那須野が一言。 「どれがキノちゃん?」 「……」 ……アルバム8冊分を解説しなきゃならねぇ予感がした。
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