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1冊目は赤ん坊の時。 表紙を開いてすぐに貼ってある写真は俺誕生直後……保育器の中に入ってる写真。 眠る俺の隣には2日早く産まれた那衣がこっちを見てる……ここからヤツとの因果が始まってんだ…… 「2人ともちっちゃい……キノちゃん、か~わい~!!」 「……赤ん坊はみんな同じ顔だっつーの」 1冊目はとにかく周囲の大人から溺愛されてる写真ばかり。ミキさんに抱えられたり、まるで双子みたいにお揃いの洋服着せられたり……今じゃ絶対に逆らうことを平然とさせられてる。 この時の周囲の印象は、那衣はよく笑い、俺はよく泣く……だったらしい。 それから目に見えて成長していく俺たちだけど……徐々に身長差が出来始めてるんだな…… 2冊目。幼稚園に入った頃には俺のあだ名は完全に『チビ』になった。 「……キノちゃん、髪長かったんだ……」 「まるで別人だろ。その当時は母親の趣味に逆らえなかったんだよ」 幼稚園まで那衣は女の子らしい格好を周囲に強要されてた。当時の写真には頭にリボンやボンボンを付けて、ヒラヒラのスカートをはく那衣の写真ばかり。白いテディベアはよく抱いていたから覚えてる。
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