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……うあー……返答しづれぇ、この会話……
コイツも無理やり笑う奴だっけ。那須野が『愚連』の2年と関係あることは知ってるし、友達が少ないことも知ってる。俺たちとは全く違う中学時代を過ごしてきたことは容易に想像できるけど……
……俺になんて声をかけて欲しいわけ?
「あ、これは最近の写真だね。高校の入学式。アハハ、キノちゃんの制服姿って新鮮!」
「……はぁ」
だから、わざと明るくするなっての。感情を隠すなら相手に気付かれないように完璧に隠せって。
ハンパだと『ぼくを気にして下さい』ってアピールしてるみたいじゃん。
「……な、なに?」
「今のところはあまり俺たちと変わらないんじゃねぇ? 高校せーかつは」
「……北見」
「けど、覚悟しとけよ。那衣と関わったら平穏無事な高校生活は失われたも同然。『愚連』にだって顔を覚えられなきゃならねぇし、とばっちりの被害がデカすぎるんだってマジ」
「……でも、北見はキノちゃんと友達続けてるってことは、被害以上に得られるものが多いんだろ?」
「さぁ? そこは自分の身を持って経験しろ」
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