第一部~まだ咲かない花~

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息を切らしながら下駄箱に着いたら航平が立ち止まっていた。 「おい! 航平。どうしたんだよ」 健太郎が航平の肩を掴んだ。 航平は素早く振り返り手を合わせた。 「ごめん! 昨日お父さんに頼んだけども断られた」 何を言ってるのか分からなかった。 「自分達で応募して後は、空に手を合わせてろだって……」 ようやく言ってる事が分かった。航平の父親を利用して簡単にあのゲームを体験する事は出来なくなった。 と言う事は、運任せって事だ。
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