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気が付くと朝になっていた。枕元を見てみると涙の染みが広がっている。
「大輝。ご飯よ!」
俺は目を擦りながらリビングに向かった。
「おはよう。大輝」
母さんの顔は前よりも腫れている。
「母さん……」
「何?」
「いや。何でもない」
俺は母さんの腫れた顔を見るだけで腹が立つ。親父を殴りたかった。だけどそんな勇気、俺には持ってなかった。
俺は椅子に座りパンにジャムを乱暴に付け食べた。
母さんは、俺の目の前では絶対泣かなかった。
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