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ホテル街の路上をひとりで歩いていると、
『お兄さん。』
急に後ろから呼ばれた。
振り返ってみると、そこには身長150センチくらいの小柄な女の子がいた。
『お兄さんて、俺のこと?』
しかめ面でそいつを睨みながら尋ねる。
俺は今、フラれて鬱で不機嫌なんだ。
『そぅ。お兄さん、一人?』
…悪いかよ。一人になったんだょ。
『…一人だょ。見りゃわかるだろ。』
だせぇ。こんな女の子に八つ当たりしてる俺。
『…ふーん…』
ふーん。て…
なめてんのか、このくそガキ。
そいつは、16、17歳くらいに見えた。
まぁ、俺にとっちゃ、ただのクソガキだ。
『お兄さん…
あたしをかわない?』
はぃ?
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