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「……ただいま」
「お帰り…! お兄さま…!」
「だが断る!!」
「ふぇっ!?」
俺が玄関の扉を開けた瞬間、何かが飛んできた。
もちろんその姿は人であり、家にいるということは俺の家族であるのだが…。
「…いきなり突っ込んで来るのはやめてくれって。伊咲(いさき)」
「お兄さまが帰ってきたんだもん。それとも、ダメ…?」
我が妹、楼滝 伊咲。
何の影響からか俺を「お兄さま」と呼ぶ可愛い奴兼大変希少価値な妹兼心身共に休ませてくれる俺の癒し系。
…決して俺はシスコンじゃない事を追記しておこう!
「わかったわかった。ホラ、これでいいか?」
「うん! お兄さま…」
中学二年であり十三歳という年頃な年齢の筈なのに俺に抱きついてくる伊咲。
「ふむ……柔らかい」
「にゅ?」
「いや、何でもないよ伊咲」
……べ、別に伊咲の胸が当たってるのを気にしてる訳じゃないからね!
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