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「ウラタロスって、ピアノなんて弾けるんだ」
驚きを隠せないような表情で隣に座り、僕を覗き込む。
隣に座る君に高鳴る鼓動が聞こえるんじゃないかと焦る気持ちはピアノを激しくさせる…
そんな僕を優しく見つめる君がいる。ただそれだなのに愛しいのは何故なんだろう?
僕が弾くピアノの上を優しく風が吹き、この伝えられない想いをのせて…儚く流れる
これ以上想っても君には伝わらないのに…わかっていても君を想い続けていく程に、
君の優しさに触れるたびに…
僕の全てなんだと思い知らされ立ち止まる
無くしたくない…たとえこの手にはいらなくても、
夢さえ無くした僕に与えてくれた一筋の光だから…出逢いは偶然でなく必然だったのだと信じたい
暗闇の向こうには君しか見えなくて、瞳を閉じれば君の笑顔に逢える。
水面に揺らめくさざ波のように煌めく笑顔に…
いつしか蒼のメロディーは静かに凪がれ、
隣には無邪気な君とピアノが奏でる切ない想い
いつも胸の中にある君への想いは告げられないまま…空へと還る
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