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でもあんまり痛くない
痛すぎて麻痺したってのが正しいのかな?
口内に広がる鉄の味
左耳の聞こえがいまいちよくない
何よりも膝に力が入らなくてうまく立てない
俺は生まれたてか?
殴られたてだな
昨今の教育現場ならここらで教育委員会なりPTAなり出せば立場は逆転しこのゴリラをどこぞの動物園に管理してもらえるのだが
今そんな事を言い出そうもんなら行方不明の少年Tが誕生するだけ
とりあえずここは謝っておこう
死ぬよりましだ
ゴリジャーが二回目の攻撃をしようと生まれたての小鹿こと俺の首根っこと腰のベルトをつかんだ
あ~俺飛行機みたいに投げられるな
ゴリジャーが俺を持ち上げグルグル回りだした
さてこの飛行機はどこに行くんだろ?
多分天国だよな
「すみませんでした。今後気をつけます!」
加速度を増した飛行機は管制塔に謝ったね
涙が流れてた
死への恐怖からだろうね
涙ながらの反省を聞いた管制塔は校舎のガラスに向けて飛行機を飛ばした「その言葉忘れるなよ」
管制塔からの通信は徐々に遠く聞こえてた
普通さ、謝った人間投げるか?
ゴリラには言葉が通じないのか?
何よりこれからガラスに突っ込んで行く俺は無傷で済むのか
あれこれ考える間もなく
パッリーン!!
俺は頭からガラスに突っ込んだ
二階の
人を投げ飛ばすのも信じられないが、二階までって
結果的に無傷な俺
それはそれで俺もどうなんだよ
ガラスは誰が弁償するんだろ
ゴリジャーが圧力をかけて学校が金払うんだろうな
てかなんで奴は首にならないんだ?
そんな事を考えながらガラスの破片をほろっていたら人が集まってきた
なんで、どうしてと、ざわざわする廊下
「高飛びの練習してて…」
呪いをかけられてからひっそりと目立たず生きていた俺にとってこんな発言は致命的だが死ぬよりはましなはずだ
「武君大丈夫?」
エレナちゃんだ
なんか凄く懐かしい
「あら、面白い事やってるわね」
痛めつけられた俺を見て綾が高笑いしながら俺を見てる
「大丈夫だよ。顔面の左半分が麻痺してるけどね」
綾は完全無視して立ち上がりテクテクと歩いて行った
教室ではなく保健室に
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