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「あの外人なんか叫んでなかったか?」
綾ちゃんに接する態度とは180°変わったトーンで隼人が聞いてきた
「なんかノロマがどうとか言ってたな」
隼人の事は嫌いだが話しかけられてるのを無視するほど俺も子供じゃない
隼人はふ~んと素っ気なく相づちをうった
ホントいけ好かない野郎だ
「とりあえずフランケン、お前は人の首を掴むな!ミシミシ音がしてたぞ」
人としてフランケンに説教した
何がいけないのかわからなさげだったけど
さて、とっさだったとは言え何とも変な形のベルトを手に取ったもんだ
見た目は仮面ライダーの変身ベルトといったところだろう
小5の俺には3年は遅い代物だ
興味が無いわけでもないが11歳の男子が仮面ライダーごっこってのは世間体を考えると、とても出来たものではない
母親に小一時間は説教もされるだろう
でも…つけてみたい…
「お前らは何取ってきたの?」
とりあえず聞いてみた
「私は指輪よ。見てこの石、私の様に妖艶に輝いてるわ」
そう言うと綾ちゃんは中指だけを天高く突き立て、そこにはまった指輪を見せた
軽くイラつきながらそれを見ると紫色に輝く石が怪しく光っていた
「綾さん…何と麗しい。僕はこの様なオレンジ色の石が付いた腕輪でございます」
隼人は片膝をついて腕輪をはめた手を綾ちゃんに見せていた
「なにやってんだか…フランケンは何取って来た?」
「ネックレス」
主語だけか!
そんなツッコミはさて置きフランケンはそう言うと右手に握られたネックレスを俺に突き出した
その拳の風圧で少し仰け反る
一抹の死への恐怖を感じつつ握られたネックレスを見ると真っ赤な石が付いていた
「剣くん私がつけてあげるわ。武もそのだっさいベルト着けてみなさいよ」
どこまでも高慢な女だ
しかしベルトを着ける事に理由ができた
俺は渋る表情を演技しながらベルトを巻いた
同時にフランケンもネックレスを着け終わった
その瞬間
3人の石が光始めた
と思ったら俺のベルトも光っていた
あ~よく見たら黄色い石付いてるわ
光は徐々に増していった
と同時に石以外の物が透明になっていく
って言うか入れ墨の様に体に描かれていってる
石も体にめり込んできてるし!!
石の光が消えた頃にはそれぞれが身に着けたものは入れ墨になり
石は半分外にでる感じで納まっていた
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