佐倉航平

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その時は、別段気にもせず、雑誌に目を戻した。 しばらくして、コーヒーを飲み終え、店を出る。 と、そこには、先ほどの男がいた。 単純に、店の前で人を待っているんだと思った。 が、シロを見るなり、こちらへ歩いて来る。 「さっきはどうも。」 見上げるほどの長身で、目の前に立ちはだかったその人は、飄々と言った。 「あ、いえ‥。」 「どうも、すっぽかされたみたいで‥。」 いやいや!誰も聞いてないし! なんなの、こいつ?ナンパ?
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