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「じゃあ、早速アンタのレベルアップをさせなきゃね。アンタ名前は?」
女の子が言う。
「斎藤…雪人だけど…君は?」
俺は相手の名前を聞いていない。
「あら、名字同じね。私も斎藤なのよ。『斎藤 桜』宜しくね」
俺の母さんと同姓同名…
凄く呼びにくい…
どことなく雰囲気も似てる気がしてくる。
「どうしたの?私の顔になにかついてる?」
俺は黙っていた。
母さんを若くしたらこんな感じなのかなぁ…と考えていた。
カエルの様な形の時計が空を飛び、俺の頭に直撃した。
「雪人…私を無視しないでくれる?」
かなりご立腹の様子。
この桜って子は、扱いが難しそうだ…
「考え事をしてたんだよ。物を投げるな、物を。」
俺はぶつけた頭をさすりながら、桜に抗議した。
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