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雫の家に着くと、霞と澪がいた。
「ユキ、今日どうだった?」
霞が俺に聞く。
俺は首を横に振り、胸の辺りでバツ印を作る。
霞は頭に手をやり、ため息をついた。
「雪人って…意外にバカなのねぇ」
澪がケタケタ笑っている。
相当自信があったのだろう。
「お前は書いただけで間違いだらけだよ」
俺は澪に言った。
「書いて間違えるよりも空欄のほうが問題かもよ?」
意地悪な顔をして澪が言った。
「どっちもどんぐりの背比べよ。ほら、早く勉強するわよ」
雫の家の前で、話していた俺達は雫の家のチャイムを押した。
雫が出てきて、雫の部屋へ招かれる。
勉強開始と思っていたのだが、雫は妙な事を言い出した。
「あのサイト、閉鎖したと思ったら、また再開したのよ」
あのサイトというのは、俺達を異世界へ招いた魔方陣がのっていたサイトの事だった。
俺達は雫のパソコンに目をやった。
「これ…今からやってみない?」
雫は興味津々の顔で俺達に告げた。
……勉強は?
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