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──『入学式が始まります
生徒は体育館に集まりなさい』
気持ちのよい、どこかポカポカした空間にひとつの声音が耳にはいる。
音声はさらに繰り返され、屋上でいつの間にか眠ってしまった俺の耳からようやく脳へと到達した。
──え?
やばっ!!
脳からの信号を受けて俺は起き上がった。
辺りを見回しても大地の姿は見当たらない。
昨年買ったばかりだというのに、すでに立派な塗装が剥がれている携帯を見ると、すでに12時半を回っている。
天気があまりにも良かったからか、いつの間にか眠ってしまっていた。
──大地のヤツ……
俺を欠席扱いにしようとしてるな。
さすがに入学式は出ないとマズイ為、急いで体育館に向かった。
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