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そして静かに口を開いた。
「俺ついこの間までバイトやっててその金で一人暮らししてたんだよね。でもそこのバイト先がいきなり閉店することになっちゃって…クビになったんだ」
俯きながら話す“永吉くん”を
じっと見つめる優花。
「それで一人暮らしするのは金銭的に難しくなってさ、親には迷惑かけたくないし。他にもバイト見つけようとしたんだけど中々いいのがなくってさ。そんときにゆうかちゃんのお母さん…先生に久しぶりに会ったんだ」
「お母さん、永吉くんの今の現状を知って居てもたってもいられなくなったのよ」
お母さんは家では見せない
“先生”の顔をしていた。
「まぁそんなとこかな。ゆうかちゃん、いろいろ迷惑かけるかもしれないけどよろしくね」
「………はい」
優花は他に何も言えなかった。
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