イロヒメ

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  王様も"色独り占めの罪"の 手伝いをしていた罪で 一瞬にして赤黒い池に 沈みました。   イロヒメは牢屋に いれられました。 薄暗く汚い牢屋、イロヒメは はじめてみる汚らしい色の コケを恐る恐る触れてみては 少し微笑んでおりました。   コツコツコツと金属質な 音が床に響かせ 王妃が現れました。 灰色かと思っていたドレスは キラキラと銀色だという事に この汚い景色の中でようやく 気づく事ができました。   「イロヒメ、いかがな気分か?」  真っ黒い微笑みで王妃が尋ねました。  
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