イロヒメ

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  「はじめて見る色ばかりで、すこし怖いけれどうれしいわ母さま」  イロヒメはあの日とかわらない 黄色い笑顔で答えました。 それを聴いて 王妃の顔がぐしゃりと歪みました。   そして持っていた 黒い杖でぐさり、イロヒメの 海色の瞳を刺しました。   「あなたは一生、ここで独りで、亡きもとなるまで、黒の中で私の苦しみを思い知しるがいいわ!!!」   イロヒメは 黒の恐怖に地上を抜けて 空飛ぶ鷹さえに届きそうな 叫び声をあげました。  
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