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「くひひ…色が好きで処されるヒ メが居るんだ。
しゃべるパンダが居たって
おかしかないだろ?」
と、悪そうな笑みを浮かべて
パンダはいいました。
「そうかしら…」と私が口ごもって答えるのに被さるように
パンダは続ける。
「かわいそうなイロヒメ様よぅ
黒はいかがなもんだ?」
イロヒメは黒の世界に
ぼんやり浮かぶような
パンダの顔をチラッと見て
「初めは怖かったわ」
「今は?」
イロヒメの黒い穴のような瞳
いや、穴
その穴が力強く黒光った
「望むところよ」
パンダはニィっと右口端をあげて「いいねぇ」と言った。
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