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「………何をしているんだ?」
扉を開けたその男、若い騎士、瑠璃はその部屋のただならぬ雰囲気に困惑の表情を隠せなかった。
「来たな、瑠璃。丁度いい、お前も混ざれ」
人員の一人が瑠璃を視認した後すぐに机上に視線を戻し、片手だけでおいでおいでと誘う。
「いや、でも瑠璃はなぁ、聞かなくても答えは決まってるな」
「だから!何をしているんだ!?」
「「「抱きたい女ランキング」」」
「ぶ!!!!!!」
声を揃えて堂々とされた返事に、瑠璃は進む足を止めた。
繁殖能力のない珠魅にそのための生理現象はない。
長年真珠姫と二人きりで旅をしてきた瑠璃は、その手の話題にはとんと疎かった。
「あ、あんたらはどこの中学生だ!!いや!今時中学生でもやらないぞこんなこと!!」
「…相変わらず堅いな、瑠璃は。こんなの冗談でいいんだぞ?」
「…あんたが主犯か?」
「皆の要望に協力しているだけだが?」
騎士長としてな、と既に書き込みで黒くなった紙切れを添えられた笑顔は、エラく愉快げだったという。(瑠璃談)
「…冗談でいいと言うのなら……」
そんな二人を関心のなさそうに眺めていた一人の男が口を開いた。
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