僕が…

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夕方の5時をまわった。 さっきまでたくさんいたちびっ子たちはみんな帰ってしまって、この公園にいるのは僕たちだけになってしまった。 「ねぇ~ホントになんか出るの?」 まみはだんだんと飽きてきたようだ。 「たぶん…」 僕が自信なさげに答えたそのとき、 からんころん… と下駄で歩く音がして、昨日“それ”が現れた。 そいつは突然、僕たちめがけて水を吐き出した。 このまま水圧で押しつぶされると思って目を閉じた。 でも水は一滴もこなかった… 目を開けるとまみが目の前に立っていた。しかも、水圧に負けることなく… 「ゆう!ここはあたしに任せて逃げて!」まみが必死の声で叫んだ! 逃げたい!逃げたい!逃げたい!… 逃げたらまみはどうなる?そのうち水につぶされてぺちゃんこだ… 逃げらんない!逃げらんない! …逃げたくない! まみを守りたい! 僕はその一心で思いっきり息を吸い込んで、それをあいつに向けて吐き出した! バチバチバチッ! 吐き出した息が雷となってあいつに向かっていった。 あいつの吐き出している水に乗って真っ直ぐあいつに向かっていった。 バチバチバチッ! 僕の吐き出した雷の息があいつに命中した。
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