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「そういえば、さっきの姿って君のホントの姿なの?」
「うむ。」
「そうなんだ。」
「ちがう…」
丸いのが突然泣き出した。
「うわあぁぁーーん!」
僕とまみは顔を見合わせた。
「ど、どうしたのかなぁ~?」
まみがしどろもどろしながら聞いた。
「ワシ、ワシ、う、生まれたときからこんなかわゆーい姿じゃから、うっうっ、ナメられないように変身してたんじゃー!うわあぁぁーーん!」
しゃべり方がオヤジクサいくせに姿形がはっきり言ってかわいい。
僕は必死に笑いを堪えていた。
「よしよし!」
と言いながら、まみが丸いのを抱き上げた。
「おまえ、姫と同じ臭いがするな…」
僕はカチンときた。
「ひ、姫ぇ~うわあぁぁーーん!」
「わかったからさ、お姫様に会いにいこ?ね?」
「うむ!」
突然機嫌がよくなった。
「ちょっと待った!」
僕はとっさに待ったをかけた。
「昨日、君が戦ってたのってなに?それに魔法世界だって…」
「昨日戦っていたのはマジックエネミー、つまり魔獣じゃ。向こうの世界にはうようよいるぞ。魔法世界は行けばわかるはずじゃ。さあいくぞ!」
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