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僕はその卵を近くにあった袋に入れてそれを持ち部屋を飛び出した。
この部屋も浮いていたようだ。上ばっかり見ていて気がつかなかった。
しばらく橋が続いていたが、途中ですっぱり途切れ、そこにまみの片手が見えた。
「まみ!」
そう叫びながら走って近づいたが、もう遅かった。
「きゃぁぁぁー」
と言う悲鳴と共にまみの体は落下し始めた。
無我夢中で飛び降り、まみの体をがっしりと抱きしめた。
でも、これからどうしよう…
ヤバい!どうしよう!
考えなしに飛び降りてしまった僕はパニックってしまった。
あー!もうだめだ!
そう思って半泣きしていた僕のからだが突然なにか柔らかいものにぶつかって止まった。
僕はゆっくり目を開けてみると、人の足と、黒い羽毛が見えた。
「よーう!大丈夫か?」
威勢のいい男の人の声が聞こえてきて、僕はその人を見上げた。
「おまえら超派手に落っこちてたな!大人が落っこちてんの初めて見たぜ!ぎゃはははは!」
助けられた立場だが、僕はムッとした。
「助けてくれてありがとう。でも笑うことないんじゃないの!僕たちここに来たのは初めてなんだから。」
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