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男の人は不思議そうな顔をして尋ねてきた。
「おまえら、もしかして『青い世界』の住人か?」
「アオイセカイ?」
男はこくりと頷いて
「あのデカ鏡抜けてきたんだろ。」
「ええ、まあ…」
僕は確信がなかったが、そうだと思ったので答えた。
そういえば…
まみがいない!
「おじさん!まみは?僕と一緒にいた女の子は?」
僕は立ち上がり、その男の人に掴みかかりながら聞いた。
男の人が指さす方を見ると、そこには服をくわえられて、だらんとしたまみがいた。どうやら気絶しているだけのようだ。
ん?くわえられている?
僕は自分が今乗っているものがなんだかわかった…
黒い羽毛、巨大な翼、黄色いくちばし…
それは紛れもなく鳥だった。
だがあまりにもでかい。
「おじさん、この鳥…」
男の人はニヤリと笑いながら、
「こいつはガーゴイルだ。本当は凶悪な魔獣だが、こいつは小さいときから俺のじいさんが育ててきたから人間は食わないし性格も穏やかなんだ。」
男の人は自慢げにいった。
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