僕が…

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キーンコーンカーンコーン… 学校中にいつものチャイムが鳴り響く。 「アー疲れた」 「これからゲーセン行く人~」 「早く部活行くぞ」etc. 学校が終わって他愛のない話をしはじめる生徒たち… 「アリ!今日掃除ヨロシクな~」 「今日はうちの店番頼まれてて…」 「おまえ俺の頼み断るってーのか!」 「そうじゃないけど…」 「じゃ、ヨロシクな!」 と言ってあいつは仲間たちと一緒に教室から出ていってしまった。 「何で僕がこんな目に…」 いっつもそうだ。先週も先々週も… どうしていつも僕ばっかり… 「ゆう、また掃除やらされてるの?」 ばっちりした目が僕の目の前に現れた。 とっさに目をそらす… 「やっばりね!ゆうは優しすぎるから甘く見られるのよ!」 「関係ないだろ!」 僕は本当に関係のないまみに怒鳴ってしまった。 「怒鳴ることないじゃん!せっかく手伝ってあげようと思ったのに!」 まみは教室から出ていってしまった。 「どいつもこいつも…」 ひとりでぶつぶつ文句を言いながら、掃除用具箱に箒を投げ入れた。 ガラガラガラ… すべての箒が流れ出てしまった。 「サイアク…」
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