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「それ幽霊じゃないの?」 「違うってば!あれは間違なく人だよ」 麗斗は僕がみた物を幽霊だと思い込み、一切僕を信じてくれない。 「まあいいじゃん、早く中に入ろう!」 「信じてよー…」 麗斗は僕の言う事を無視し、さっさと中に入ってしまった。 流石に僕もこんな暗い所にとり残されては怖いので急いで麗斗の後を追った。 中に入って一番初めに目に入ったのは、埃をかぶった大量の本達だ。 右も左も本、本、本。 ゆうに数百冊はあるであろう。 本棚に入っている本もあるが、大半は床に無造作に散乱している。 本はほとんどが 「魔術師を選ぶ魔術100選」や「光と闇の極み」、「影図鑑」などわけのわからないものばかりだ。 「ふえ~…すっげえ」 麗斗が感嘆の声をあげた。 好奇の目で本を眺めている。 その目を僕に向けると嬉しそうな声で話しかけてきた。 「時間はたっぷりあるんだし、ちょっとくらい読んでも大丈夫だよな?」 流石麗斗! 考えることは僕と同じだ。 「そうこなくっちゃ!」
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