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大いなる昔…。
ここガルラド大陸には人、竜族、魔族の3種族が住んでいた。
彼等はそれぞれ、優れた能力を持っている。
人は、
その非力さ故にそれを補う為にと進化した、類い希なる知性を。
竜は、
知性の代わりに得たその体から発する、圧倒的な力を。
魔族は、
知性も力も秀でる事はなかったが、代わりに得た異種の力を。
彼らはその能力を持ってして互いを助け合い、大陸を大きく発展させていき、平穏に暮らしていったのだが。
…その平和は長くは持たなかった。
人の裏切り…。
他の2種族は話し合いを求めたが、人らは一向にしてそれに応じる事はなく、業を煮やした者達が台頭し、戦いの火蓋はきって落とされたのだった。
3種族による戦いは、次第に規模が膨れ上がっていき、遂には全大陸を巻き込んだ大戦乱にまで、もつれ込む形となった。
世に言う、“神々の黄昏”と呼ばれた覇権争乱の始まりである。
人は、
その秀でた知恵で武器を作り上げ、敵を迎え撃ち。
竜族は、
生まれ持ったその圧倒的な破壊力で、敵をねじ伏せる。
魔族は、
その特殊な能力で敵を消し去っていった。
そして大陸全土を巻き込んだ長く凄まじい戦いは結果、知性に富んだ人の勝利に終わった。
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