~エピソード~

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その後、人は先の戦いで捕虜として捕らえた魔族や竜族を研究し、その力を己が欲望と利権の為自らのものとした。 しかし、絶大な両族の力を前に人の体は耐えきれず、人は自ら滅亡への一途を辿る事となる。 そんな彼等を哀れに思ったのか、自らを裏切った存在に対し、竜族の長と魔族の長が会見を申し出る。 人は嫌々ながらも、生き残る為には仕方ないとそれに応じ、話し合いをおこなった。 竜族は自らの領地に侵略さえしなければ、人らを助けると。 魔族は竜族の条件の元、自分達が持つその異質な能力を授ける代わりに、毎年一定以上の人らを自分達の国に送るようにと。 人には選択の余地はなく、彼等は生き延びる為に苦渋の決断をする。 すると魔族は、人の体内にある絶大な力を、五つのオーブに変えて封印し、先の戦いで自分達の種族に固執する事なく、公平の立場からものを考え、同族との戦いを決意し魔族と竜族と共闘した5人の若者にそれを渡した。 そして、残った特殊な力を古代語に宿し本にする事で、暴走する事なく微弱ながらもまた、人に魔法を使えるよう配慮もした。
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