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竜族は自らの鱗からオーブをはめ込む事ができる紋章をオーブの数だけ作り、絶大な力を封印する為の器とした。
また自らの牙や角から、5つの武具を作りあげ、同じく5人の若者らにそれらを渡す。
そしてその後、大陸は再び大きく発展していく事となる。
大陸内においては、国は大小異なれど五つに分かれて統治され、その領土内にも、小規模ではあるが民族国家や独立国家等も点在するという勢力図となった。
主だった五国の主導者は、受け取った紋章の紋様を模したレリーフを作りあげ、それらを自国の家紋として奉り崇めた。
そして5つの紋章に収められた小さなオーブは、各国の神殿等で厳重に保管された。
やがて、鎖国を執り行った竜族は盟約通り干渉することもされることもなく、外部との交流を避け、その存在は次第に人々の記憶から薄れていく。
竜という種族は、人々から神の存在として伝説上のものとなっていく。
それに対し魔族も、戦の恨みからなのか、それとも元より人を生贄として狙っていたのかは定かではなかったが、盟約通りに事は運ばれていった。
しかし、ある日を境にその魔族は公式の場では表立って生贄を欲する事はなくなっていったのだ。
だが人々は、数百年経とうともその禍根があったことから、魔族という種族を邪神の存在として畏怖し、彼等の名を口にしてはならぬものとして、後世に伝え残されていった。
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