†prologue†

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“魔法”。 そう感じ、男は隙ありと動く。 本来、魔法には詠唱と呼ばれるものがある。 その詠唱を言葉として声に出し、魔法を発動するのだ。 詠唱が長ければ長いほど強力な魔法を発動させることが出来、1つでも言葉を間違えば無効となってしまうのである。 それほど、詠唱というのは魔法を使うにあたって大事なものなのだ。 それは、常識なのである。 だから金髪の男は動いた。 まだ詠唱を始めていないと思ったから。 だがそれはとんだ勘違いだった。 隙を与えたのは、自分の方だったのだ。 黒い髪の男の手は光に染まり、頭上には黒雲が立ち籠め辺りを包む。
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