†出逢い†

3/4
前へ
/9ページ
次へ
「この町に、天才が来るんだってよ」 噂にも似た真実みのない情報を、誰かが大声で話している。 「天才って、何をした人なの?」 その言葉に不思議そうに誰かが問う。 「魔術師! 魔法使いだよ。凄いらしいよ?」 どこで仕入れた情報なのかは分からないが、声の主は得意気に話している。 そして行き交う人々は、興味深そうにその話に聞き入っていた。 徐々にそこは人だかりになり、誰彼ともなくその声の主に質問を投げ掛ける始末だ。 例えばそれが真実か否かなんてまるで関係ないとでも言うように、町の人々は活気づく。image=197670064.jpg
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

357人が本棚に入れています
本棚に追加