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これが大体のいきさつで裁判では、病院の過失と言う判決が出たんだけど・・・・・・・この事件の問題点もちょこっと触れてみると
①D院長はケースワーカーと妻からの情報で入院を決定し、本人に説明をしないまま閉鎖病棟に入院させた。「内科治療目的で入院する」とケースワーカーの説明で入院したA氏にとって、実際は精神科病棟、しかも閉鎖病棟であったことは耐え難い状況であった
②A氏への治療の説明もされず、強制治療が行われた。この様なA氏への対応はA氏の興奮の原因となりえた(患者処遇の問題)
③判決には医師の説明義務違反と「患者の同意」を得る義務違反、そしてロボトミー手術適応判断の誤りがあった(判決内容詳しく載せていないけど)。
この事件から30年余を経た現在も、患者の同意の無い入院や、電気ショック療法や薬物療法など患者の同意を得ない治療が強制的になされている状況がある。にもかかわらず、それを「患者のため」と言うパターナリズムの美辞麗句で包み隠そうとする傾向がある。閉鎖隔離も強制治療も患者のために必要なことであると言う思想が精神障害者の人権を侵害し自立を妨げていることを、もっと自覚する必要がある。
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