さやか

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「あのさ‥」 ミートソースのソースの方を口の周りに付けたまま、さやかは話し出した。 「今度ラーメン屋に就職したいんだけど、履歴書の志望動機って、どんな事書けばいいの⁉私は3度の飯よりラーメン好きだからとかじゃダメ⁉⁉」 ‥イライラしてきた。 「それはさ、なんでその仕事がいいかじゃなくて、なんでその店がいいか書くべきだよ。」 「そっか、ありがと」 笑った顔にはさっきよりソースがたっぷり塗ってあった。 「お前さ、それメイク?」 笑いながらナプキンで取ってあげようとしたら、急に起こり始めた。 「自分でやるからいい❗ そんなに笑わなくてもいいでしょ❗」 ‥。 ‥‥どうやら地雷を踏んだようだ。 今日も世界王者決定戦が開戦した。 「お前、その前に3度の飯よりラーメンって何だよ、ラーメンって!普通そこは食い物以外が入るだろ❗どれだけ食う気だよ❗」 「ラーメン好きなんだからいいでしょ!文句ある?もう今日は帰る❗」 バックを掴もうとするさやかの手を慌てて掴んだ。 「いいから帰んなよ。」 「離して❗」 手を振りほどこうとするさやかに叫んだ。 「今度就職決まった時のために、バッグ買ってたんだよ❗就職祝だ❗それにラーメン入れて持ち運べばいいじゃん‼」 さやかの手から力がなくなり、今度は抱きついてきた。 「マジ?ラーメン運べるの⁉ありがと!」 ‥こいつ、バカだ~。 出前用のアレでもいいんかな?
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