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小さな頬の傷を這う濡れた舌に俺は身震いを覚えた
「んっ…っぅ」
この舌から与えられるのは情事にも似た甘い痛み
なんだかそれが気持ち良くて抵抗する事もなく目を閉じ温かい舌を甘受していた
「…いっ!!」
いきなりぐっとヤツの舌に力がこもって、ぴりりと鈍い痛みを感じれば鼻に付く嗅ぎ慣れて鉄の匂い
乾き始めた傷から再び溢れだす赤
それをぺろぺろと舐めだす
すると聞こえてくるぴちゃぴちゃりと生々しい水音にいたたまれなくなってヤツのシャツをギュと握り締めてしまった
そのことに気を良くしたのか血を舐め終わると頬から濡れた感覚は消え、唇に移った
べろんと唇を舐められ、俺はその意味を理解しそっと口を薄く開く
入ってきた舌が俺の舌を絡めとられた
ざらさらとした感触とほのかにする血の味に興奮さえ感じる
「んぁ…‥アァ」
舌から伝わってくる甘い痺れに甘い声を上げてしまい、かなり恥ずかしい
だがヤツはそんなことお構いなしに深く深く貪るように口付けてくる
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