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早朝…薫から電話が掛かってきた
様子がおかしくて、問いただしたら…俺の彼女を殺したと言った
不思議と怒りと恐怖は沸き上がらなかった
薫に今どこにいるのかを聞き、すぐに家を出て薫のいる場所向かった
森林の中…俺たちだけの秘密基地についた。
血の匂いが鼻につく。
「…那加…」
泣きながら、薫が出てきた。
全身に美佳の血が肌に張り付いて…眉間にシワを寄せた
「…ごめんなさい…ごめんなさい…那加」
『…薫、大丈夫だから…美佳の死体はどこだ?』
薫が美佳を殺したなんて信じてないのかもしれない。
本当に殺したのか、どういうふうに殺したのか…興味が湧いた
俺は、自分の彼女が殺されたのにそれらしい反応を一つも見せないおかしいのかもしれない。でも、薫を責めようとは思わない。
逆に褒めてやりたい。
本当に好きなのは、薫だから
ノンケだった俺を唯一、惚れさせた男だから…殺人しても、気持ちは変わらない。
グチャ…
「…これ。」
薫は微笑みながら青いビニールシートを藪の中から持ってきて広げた
『おぇっ…おぇぇぇッ』
もう、人間じゃなかった…何がなんだか分からなくなった。人間だった物…
余りのグロさに、その場で吐いてしまった
心配して薫は俺の背中をさすってくれた
『…か、薫…楽しかったか?』
「うん。楽しかったよ…凄く」
『…なら、後始末しなきゃな』
俺は落ち着きを取り戻すとまた吐きそうになりながら人間だった物に近づいた
『…美佳、サヨナラだ。お前の肉体は、野生の野良犬やクマに捧げるよ』
「那加…これからどうしよう。」
『…俺が薫を綺麗にしてやるよ。おいで』
「うん!!」
そして、俺たちは山の奥へと消えた
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