新たなる世界

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水が迫る音を聞きながら、ジークは大剣を構えていた。 その呼吸は、疲労を感じさせるものだった。 彼と向かい合っている、全身を漆黒の鉄でコーティングしているグランツも明らかに疲労していた。 「やはり互角か・・・・・」 「あんたと同レベルか・・・・・悔しいな」 ジークの挑発じみた発言に、グランツの眉がピクリと動いた。 「それはどういう意味だ!!」 「オレはあんたを越えていたと思ってたんだが・・・・・」 ジークの言葉にグランツはますますヒートアップしていく。 そんな状態でジークに挑もうとグランツは姿勢を低くした。 体中の力を足に集める。 地を思い切って蹴ることで、生み出されるスピードが、グランツ最大の武器だった。 そのスピードで全身を鉄と変えた体でタックルをかませば、相手は一発でやられてしまうだろう。 いざ、地を蹴り、ジークに向かおうとした時だった。 不意にグランツの肩をムゲンが掴んだ。 「何じゃ?邪魔するな!!」 「ムゲン、てめぇは引っ込んでろ!!」 2人からの言葉にムゲンは遂に口を開いた。
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