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(つまんない・・・。)
教室の窓際の席で窓の外を眺めながら、思わず浮かんだ独り言。
いまは、今日最後の授業である日本史の時間。
もうすぐ定年近い初老の男性教諭が、教科書を片手に眠くなりそうなゆっくりとした口調で話をしている。
(つまらない・・大昔にあった事を知って、どんないいことがあるっていうんだろ?)
高校に入学したばかりの頃は、新しい事が周りに溢れていて、それなりに退屈しなかった。
でも、二年生になった今では目新しい事もなく、ただ同じような日々を過ごす毎日・・・。
正人は、自分なりに少し気持ちを切り替えると、机に向い、黒板にびっしり書かれた文字をノートに写し始めた。
(とは言うものの、赤点とるわけにもいかないから、ノートは写しとかないとなぁ・・。)
ノートは思ったより綺麗で、分かりやすくまとまっていく。
(テスト勉強の時使えなくちゃ意味ないからなぁ。)
書きながら、正人は思う。
勉強は、なんのためにしているんだろうか?
留年しないため?
それとも、大学行くため?
突き詰めれば、とりあえず良い会社に入るためだろうか・・・。
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